ことば


◆脇息 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/脇息
脇息(きょうそく)
日本で近世まで使われた、
脇に置いてもたれかかるための安楽用具。記紀では几(おしまずき)、
奈良時代には挟軾(きょうしょく)と呼ばれた。
正倉院に「紫檀木画挟軾」として伝わっているものが古形であり、
使用法も身体の前面に置いてもたれかかるものだったが、
平安時代以降は脇に置いて片肘をつくための天板光月型、
上部に綿を敷き布を張ったものも生まれた。
材質には木製の他、紫檀や竹製が使われた。
また平板には長方形のものの他、湾曲した形もあった。
女性用として引き出しが付いた箱形の「寄懸(よりかかり)」もあった。

平板に四本脚を付けたものが典型的な形で、
平板に綿を詰めビロードなどを張ったものがある。
主に明治時代まで和室において使用された。
時代劇などでは主に貴人(将軍、大名、貴族など)が
上座にて使用する光景が見られるが、実際には私室で用いられ、
公式の場に置かれることはなかった。
現代では料亭や高級旅館などで客用に置かれたり、
囲碁・将棋の対局の場でかろうじて、その名残を見ることができる。

御伽草子に収録されている天稚彦草子では、
人間の娘が姿を変えられて脇息になる場面がある。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/83/Kyosoku.png
 
◆しゃもじ(杓文字) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/しゃもじ
しゃもじ(杓文字)は、飯をすくったり混ぜたりするのに使用する杓子。
前者の用途としては飯を炊飯器・おひつなどから食器に取り分けるために用いる。
また、後者の用途としては寿司飯を作る際に酢と飯を切り混ぜたり、
混ぜご飯にかやくを混ぜ込む時などに用いる。
飯杓子ともいう。
形状
先端が楕円形に広がったへら状になった薄板で、材質は伝統的に木や竹であったが、
現在では合成樹脂などといった硬いがやや柔軟性のある素材でも作られる。
 日本の米(ジャポニカ米)の性質上、炊いた米(飯)は粘着性を持つためにしゃもじには米粒がくっつきやすく、寿司飯を作る場合等に作業の妨げになる。
これがくっつかないようにするためにはあらかじめ木製のしゃもじを水につけておくなどの工夫がされる。

合成樹脂製のものでは、米粒がくっつきにくいしゃもじが発売されているが、これはへら部の表面に小さな突起を多数つけるという加工(エンボス加工)をすることにより、米粒との接触面積をできるだけ少なくし、粘着しづらくするという工夫がされたものである。

語源
語源は、柄の先に皿形の部分が付いた道具の「杓子」(しゃくし)の頭字「しゃ」に接尾語「もじ(文字)」が付いた女房言葉(にょうぼうことば)である。
本来は汁をよそう杓子も含めた言葉であり、米飯をよそうものを特に飯杓子(めしじゃくし)と言ったが、時代が経るにつれ、汁用のものをおたま(お玉杓子)、米飯用のものをしゃもじというようになった。
杓子のなかでも、滋賀県多賀大社がお守りとして出している杓子が、杓子を代表するもので「御多賀杓子」とよばれる。
これが転じて「おたまじゃくし」・「おたま」になったとする説もある。
ちなみに、カエルの子のオタマジャクシの語源もここに由来する。

歴史
稲作の伝来と共に伝わったとみられ、弥生時代の遺跡からもしゃもじが出土している。

神道と杓文字
安芸の宮島厳島広島県)の名産品でもある(そのため「しゃもじ」そのものを「宮島」と呼ぶこともある)。
「必勝」「商売繁盛」などの文字が染め抜かれた飾りしゃもじも工芸品として製作されている。
寛政の頃、宮島の光明院の修行僧、誓真が、当時主たる産業がなかった宮島のために、弁天のもつ琵琶と形が似たしゃもじを宮島参拝のみやげとして売り出すことを島民にすすめたことを起こりとする。

百日咳に御利益があるとされる神社には、完治した後にお礼として「しゃもじ」を納める習慣がある場合がある。

また、広島県を本拠地とするスポーツチーム(広島東洋カープサンフレッチェ広島、その他アマチュアスポーツにおける全国大会での広島県代表チーム)、広島県内での国際規模のスポーツ大会での日本代表(2011年ワールドカップバレーボール他)の応援にしゃもじを楽器代わりに使う事例も多数ある。

◆スプーン - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/スプーン
スプーンとは、食品や薬品をすくい取ったり、混ぜたり、量ったり、潰したりする道具のこと。
主に、料理を食べるときの食器として使われる。
匙(さじ)ともいう。
素材は、ステンレス・金・銀、真鍮やニッケルなどをめっきしたものなど金属製のものが多いが、木製や陶器製のもの、角や骨を材料に使う地域もある。
また、弁当にはしばしばプラスチック製のものが添えられる。このほか可食性素材のスプーンもある。
形状はものを乗せる皿状の部分と手で持つための柄で構成される。
柄の部分を別部材で構成した別柄型のものと全体を一体成型にしたものがある
 
◆さじ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/さじ
さじ、サジ
・漢字
 ・匙
 ・匕(部首) - 匕部。
匕部(ひぶ)は、漢字を部首により分類したグループの一つ。
康熙字典214部首では21番目に置かれる(2画の15番目)。


・実在の名称
 ・サジ - グミ科の植物。サジーともいう。
 ・左慈 - 中国の後漢末期、廬江の人で方士。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%A6%E6%85%88

◆しゃもじの由来
http://www.geocities.jp/miyajima_shamoji/yurai/
◯杓子(しゃくし)と杓文字(しゃもじ)の違いは?
 広辞苑には次のように書かれています。
杓子・・・・・飯または汁などの食物をすくいとる道具。頭は小皿のようでこれに柄をつけたもの。
杓文字・・・飯や汁などをすくう道具。特に、飯をよそう道具。
つまり、飯をよそうものが杓文字で、飯をよそうだけでなく汁などをすくうのが杓子です。
宮島では、飯をよそう杓文字を杓子と呼んでいます。

◯宮島杓子の由来
 寛政の頃(1800年頃)、神泉寺の僧・誓真という人が、ある夜、弁財天の夢を見てその琵琶の形の美しい線から杓子を考察し、御山の神木を使って作ることを島の人々に教えました。
この神木の杓子で御飯をいただけば、ご神徳を蒙り福運をまねくという誓真上人の高徳とともに、宮島杓子の名声は世に広く宣伝されています。
なお現在では、その伝統を生かして、各種の調理杓子・お玉杓子などが考察されています。

◯世界一大きい宮島の大杓子
 お土産屋が並ぶ表参道商店街の途中に、大杓子が展示されています(下の写真)。
長さが7.7メートル、最大幅が2.7メートル、重さが2.5トンあり、世界一大きい杓子です。
この大杓子は、宮島町が伝統工芸である宮島細工を後生に残すとともに、杓子発祥の地である宮島のシンボルとして製作し、厳島神社世界遺産登録を機に展示を始めたそうです。
 
◆おひつ
飯櫃(いいびつ)のこと。
炊き上げた粥(かゆ)や飯を入れるための円形または楕円(だえん)形の食器で、飯次(めしつぎ)、飯鉢(めしばち)ともいう。
『伊呂波(いろは)字類抄』にすでに飯櫃の名がみえており、古代より椀(わん)によそう前の容器として使用されていた。
その多くは、木製、金属製で漆が塗られており、中世以降には白木の桶(おけ)風のものも出現した。
近世になると、地方によりさまざまな名称でよばれるようになった。
関西では一般におひつと称するが、そのなかでも白木製の桶をおひつ、めしびつ、塗り物は「おはち」といって区別している。
しかし関東ではこの区別がなく、すべておはちといっている。
農村では飯詰(めしづめ)と称している所もあるが、これもおひつである。[森谷尅久]
 現在はプラスチック製のものや保温ジャーといったものも使われているが、これらは吸水性が悪いため、飯がべたつく欠点がある。これに対し従来の木製のものは、使い込むほど吸水性がよくなり、温かい飯を入れたときに余分な水蒸気を吸い取るので、飯がぱらりとしておいしくなる。
また、断熱性があるため保温の役目もする。したがって樹脂の少ない、吸水性に優れた杉などが用いられる。
なお、白木製のおひつは乾燥しすぎるとばらばらになることがあるので、扱いには注意が必要である。[河野友美]

◆飯櫃(めしびつ)/お櫃(おひつ)/お鉢(おはち)
出典:類語例解辞典(小学館

[共通する意味]
★御飯を入れる木製の容器。
[国語辞書で詳しい意味を調べる]
飯櫃お櫃お鉢
[使い方]
〔飯櫃〕
▽飯櫃から飯をよそう
〔お櫃〕
▽お櫃を抱え込んで食べる
〔お鉢〕
▽お鉢を一人で空にする
[使い分け]
【1】日常の話し言葉では、「お櫃」「お鉢」がよく使われる。
【2】「お鉢がまわる」は、順番が回ってくる意。飯びつが回され、飯を盛る順番がくるところからいう。
 
◆飯櫃(めしびつ) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/飯櫃
飯櫃(めしびつ)は、炊き上がった飯を釜から移し入れて置く為の櫃である。
お櫃(おひつ)、お鉢(おはち)などともいう。
多くは木製で、白木(サワラ材)や漆器のものがある。
蓋の形状によって、「つめびつ」「のせびつ(関西櫃、地櫃)」「かぶせびつ(江戸櫃)」がある。
新しいものは、木肌が慣れない為、木の香が飯に移ることがある。
木の香を抜くには、熱湯を満たしてその中に少量の酢を加えるということを数回繰り返せばよい。
現今では保温機能などに特化したジャーに取って代わられつつある。
藁でできた、おひつ入れという物もある。保温性と通気性に優れる。

◆米櫃(こめびつ) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E6%AB%83
米櫃(こめびつ)とは、御飯を炊くための米を入れる容器(櫃)。

現代日本では主食である米を米櫃に予め保管しておくことが広く行われているが、時代や地域によって容器が甕や樽、桶であったり、中身が米以外の雑穀であった場合もあった。

そのため、必ずしも「こめびつ」という名称だけが用いられている訳ではなく、糧(りょう、=食糧)に由来する「りょうびつ」「りょうまいびつ」、雑穀を含めた自家用穀物を意味する褻稲(けしね)に由来する「げびつ」「けしねびつ」、唐櫃(からびつ/からと)に由来する「からと」「こめがらと」など、様々な名称が付けられていた。

また、主食を保管した米櫃を管理するのは主婦権の象徴であり、炊事を嫁に任せても米櫃から米を取り出す作業は必ず姑が行うという風景が戦後になっても見られた。

米を定量計測して供給する機能が付いているものを計量米びつという[1]。また、精米機付の製品もある。
 
◆おにぎり - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%AB%E3%81%8E%E3%82%8A
おにぎり(御握り)は炊いた米、すなわちご飯に味を付けたり具を入れたりして、三角形・俵形・球状などに加圧成型した食べ物である。
通常は手のひらに載る程度の大きさに作る。
作り置きが可能である。さらに保存性・携行性に優れており、手づかみで食べられることから日本で古くから今日に至るまで携行食や弁当として重宝されている。
もともとは残り飯の保存や携行食として発達したが、その後は常食としてのおにぎりが主流となってコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも販売されている。
日本のコンビニエンスストアの世界進出とともに世界各国でおにぎりが販売されているほか、居酒屋や日本料理店の世界進出に伴って一部の国でも食べることが可能となってきた。

て提供される場合も多い。

呼称
日本国内でも、地方あるいは家庭によっては「おむすび」(御結び)や「握り飯」などと呼ばれる。単に「むすび」や「握り」などと呼ぶ場合もある。

地域的には西日本は「おにぎり」、東日本は「おむすび」である。東京でも古くは「おむすび」であったが、上方から新しく言葉が広まった。

「握りまま」(青森県)、「おにんこ」(栃木県)、「にんにこ」(和歌山県)といった方言もある。

おむすびというのは元は御所の女房言葉であった。おむすびと言えば三角に握ったものというイメージが強い。「おむすび型」というように三角形をした物のことを指す代名詞として使われる場合がある。

おにぎりやおむすびの語源、両者の違いについては種々の説がある。

・おにぎりは形を問わないが、おむすびは三角形という説。
・おにぎりが三角型で、おむすびは俵型という説。
・米を握り固めた状態がおにぎりで、おにぎりをわらで巻いて運搬しやすくした状態がおむすび説。
・丸形で海苔(しめった海苔)が全面を覆うのがおにぎり、三角で乾いたパリパリの海苔が一部を取り巻くのがおむすびという説。
・三角の握り飯を「おむすび」というのは造化の三神に由来するとの説。
・おにぎりの呼び名は江戸時代からの呼び方でおむすびの呼び名はそれ以前からの古くからの呼び名。
・東日本でおにぎり、西日本でおむすびと別名でよんでいたのが混交したという説
・握り飯またはおにぎりの方が歴史が古く、その女房言葉もしくは丁寧語としておむすびといったという説
・昔の日本人は山を神格化し、その神の力を授かるために米を山型(神の形)をかたどったのが握り飯を三角形に作った由来との説もある。
・おにぎりは「鬼を切る」という言葉に似ているため、魔よけの効果があるとの説もあり、鬼退治に白飯の握り飯を投げつけたなどの民話もある。
・ハワイなど明治期に多くの移民が移り住んだ諸外国ではおにぎりではなく「MUSUBI」という呼称が一般的となっている。
 
◆米 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3
米(こめ、英: rice)は、稲の果実である籾から外皮を取り去った粒状の穀物である。穀物の一種として米穀(べいこく)とも呼ぶ。
東アジア・東南アジア・南アジア以外では一般的に主食として特別視することが希薄であり、日本語でいう「米」「稲」「飯」といった、収穫前・収穫後・調理前・調理後などによる区別がない言語が多数ある。
例えば英語圏ではすべてriceという同一の単語で扱われる。

◆イネ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%8D
イネ(稲、稻、禾)は、イネ科イネ属の植物。
属名Oryza は古代ギリシア語由来のラテン語で「米」または「イネ」を意味する。
種小名 sativa は「栽培されている」といった意味である。収穫物は米と呼ばれ、トウモロコシやコムギとともに世界三大穀物の1つとなっている。
稲禾(とうか)、禾稲(かとう)などとも呼ばれる。